レッド・ツェッペリン(ジミー・ペイジ)の巻
ジミーのツェッペリン号が先導したブリティッシュハードロック


最近の英・米のロックミュージックの動向を見ますと、ヘビーメタルというカテゴリーはあってもハードロックというカテゴリーがなくなっています。尤もこのハードロック(現在では死語に近い)こそがヘビーメタルロックの元祖であるわけで、まあ〜進化して言い方が変わったと言う事なのでしょう。

ハードロックは70年代が全盛期で、その後は、より過激な音表現(歌詞も)になり、前述したヘビーメタルの名称に取って代わられるわけですが、このロックミュージックのひとつの重要なカテゴリーであるヘビメタことヘビーメタルロックの礎を創ったのがジミー・ペイジ率いる「レッド・ツェッペリン(LED ZEPPELIN)」なのです。

そんな訳で今回のミュージックコラムは、ジミー・ペイジからの流れでこの「レッド・ツェッペリン」を取り上げるのですが、何ぶんビートルズ、ストーンズと並ぶ世界的に有名なブリティッシュロックの雄「レッド・ツェッペリン」、詳しい著述物が結構あるので詳しくはそちらを参考にしていただいて、今回は私なりに視点を変え、「レッド・ツェッペリン」を中心にしたブリティッシュハードロックが生まれた背景を語っていきたいと思います。


terada-saurus
<生態>
●俗名:テラダザウルス(爬虫類ではありません。いちおう霊長類の仲間です。)
●別名:ミスター パラドックス
●生息地:夜の盛り場、主に歌舞伎町あたり。
●習性:もちろん夜行性。チェック柄の擬態で人の目を惑わす。
●性格:良く言えば凝り性、実態はかなりの粘着質。パラノイア()とも・・・・・。

ジミー・ペイジは新生ヤード・バーズを結成するため、新メンバーを集めバンド名を「レッド・ツェッペリン」に改め再出発します(この辺りの詳細は前回のジミー・ペイジの巻を参照してください)。ちなみにこのバンド名「LED ZEPPELIN(先導したツェッペリン号)」の名付け親は「ザ・フー(THE WHO)」のリーダー、ピート・タウンゼントで、彼の何気なく言ったジョークをジミーが気に入りバンド名にしたという事です。(この70年代のツェッペリン号は、30年代に当時のヒットラー率いるナチスドイツの工業力を誇示し、先導していたツェッペリン飛行船の様にロックミュージック界を牽引する存在になろうという思いで付けたのでしょうが、正にその通りになったと言う事です。)

  ●血液型:・・・謎。
●年齢:不明、気は若い。
●特技:毒舌(始まったら止らない独断場)。
●苦手なもの:ゴマすり、お世辞。(するのも、されるのも)
●飼育上の注意:できるなら近寄らない方が無難。ハマる覚悟が必要。

 
さて、ツェッペリンですが、当時、新人バンドとしては異例の契約金で英・アトランティックレーベルとディールを結び、69年にファーストアルバム(LED ZEPPELIN)を発表します。このアルバムはそれまでのロックの在り方を覆す、当時としては衝撃的な内容のもので、デビュー当時から既に世界を股にかける活動をするであろう風格を備えていました。この後、彼らはブリティッシュハードロックの黄金時代の先頭に立つのですが、では、何故ハードロックは70年代をさかいに流行ったのか、これには、時代的背景が大きく関与してくるのです。

まず、イギリスが建国以来、伝統として引き継いでいる階級制度があります。貴族、上流、中流、労働者、簡単に言うとこの4階級ですが、ロックミュージックと関りがあったのは最下級にあたる労働者階級です。“労働者の息子はいくらがんばっても、所詮は労働者”・・・・・つまり、いくら勉強の成績が良くても、義務教育を終了すると自動的に労働者、いわゆるブルーカラーになるのです。これは、他の階級も同じで、いくらがんばっても、自分の生まれた階級よりも上に行くことは出来ないのです。イギリス人にとってこの階級制度は、どうにもならない差別制度だったのです。

それに加えて、当時のイギリス(60〜70年代)は景気が悪く、日増しに上がる失業率もありました。この2つの社会問題に対する不満や怒りが、当時の若者の矛先をより過激で刺激のあるものへと向けさせ、その結果、ハードロックへと到達したのではないかと思うのです。
過激で刺激のあるものへの傾倒、この部分ではアメリカンハードロックシーン(70年代のアメリカンハードロックの代表選手はステッペン・ウルフ、グランド・ファンク、今でも現役キッスやエアロスミス等々)と同じなのですが、ブリティッシュハードロックは、その中にヨーロッパ的な華麗さと美しさという美的探求を配したのですが、これが何やら無骨な感じのするアメリカンハードロックとの大きな相違点でしょう。

ブリティッシュハードロックシーンは70年代にツェッペリン、ディープパープルの連立政権を打ちたて、栄耀栄華を築くことになります。その後、更にブラック・サバス、ユーライア・ヒープ、クイーンといったバンドが成長し、“ジミーのツェッペリン号”が構築し、先導したハードロックの伝統と誇りは少なくとも80年代までは頑なに守られて行くのでした。

現在では、文頭でも述べましたが、ハードロックはヘビーメタルロックという形に変化しました。このいわゆるヘビメタは、残念ながら往時のブリティッシュハードロックの華麗さと美しさは持ち合わせていません。過激な部分がより強調され、増幅されています。これもまた、現代社会に対しての若者のフラストレーションの発散の表れなのでしょうか

いや〜 今回は短くまとめられて良かった。クラプトンやジミー・ペイジはちょっと力が入ってしまったので今回は読まれる方のことを思って少しショートカットで書きました。これでも、色々気を使っているんです(苦笑)。では、また次回。

 
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