<放談2月>
アドルフは語る・・・・。
節分も過ぎ、あとは春を待つ今日この頃です。“春来たりなば、冬遠からじ” なんてよく言いますが、今年の冬は寒いですね。地球温暖化などと言われているのにこの辺りを見ると普通の冬ですな。ところで節分というのは各季節の始まりの日(立春)の前日のことだそうです。日本ではこの日に豆撒きをしますが、これは季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると古来から考えられており、それを追い払うためだそうで、・・・・・なるほど。さて、今回のトマスおじさん“鬼が出るか蛇が出るか”、テラダ某も気が気ではないようです。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア) 
(ポンッ)テラダ某よ、ゴキゲンはどうじゃ今日はホットな客人を連れてまいったゾヨ。

テラダ某: えーッ、また客人ですか、 ゴキゲンは商売を除けばまあまあですが、それにしても、最近のトマスおじさんの客人は結構ヘヴィーな人いや、ユーレイをお連れですが・・・、そのホットというのも不気味だな〜。

ヒトラー:


テラダ某:




トマスおじさん:
(トマス・H・モア) 




ヒトラー:
(スポン)Sieg Heil! アドルフ・ヒトラーである。余が不気味だと言うのはお前か。

うッ(来ましたネ、やはりスタさんの次はヒトラーさんですか極左の次は極右という訳ですネ)、 テ、テラダ某と申します〜。不気味と言ったのはヒト・・いや総統さまのことではなくて、ホットがその(シドロモドロ)・・・・・でも何でホットなんです?

極左も極右もないわいアドルフと同国人のあのハイエク※1も言っておる、「右も左も行き過ぎると結局行き着く所は同じである」とナ。ところで、アドルフは、最近まで生きとると思われていたのじゃヨ。それが解決して晴れてこちらの住人に認められた。という訳じゃナ、熱々のホットじゃろ〜(失笑)。

英国人の寒いジョークですな(薄笑)。それにしても、何故余よりも先にあのグルジアの狂犬(スタさん)を招いたのであるか?頗る不愉快であるぞ、モア殿。尚且つ、極左のあ奴と余を同列に扱うとは言語道断奴と余では世界観(イデオロギー)が根本的に違うのであ〜る。


 
トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
いやはや、寒いジョークとは手厳しいのう〜。じゃが、独裁者には変わりがないわナ。やはり大御所には独裁者としてのトリをとってもらわんと・・・そうじゃろうテラダ某。

テラダ某: まったく、その通りですヨ、ハイ。
(トマスおじさんもこっちに振らないでくださいヨ、モー、しかしうまく逃げたナ〜)

ヒトラー: フムッ、なるほど然もあろう(渋々納得)。それで、このテラダ某は余に何か用なのか?

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
そうなんじゃヨ、テラダ某は日本のマスメディアとやらを憂いておってのう〜。それで、この前はスタさんにチョイとその辺りを聞いてみた訳じゃな、のうテラダ某。

テラダ某: もう〜、いちいち振らなくていいって今日はオチョクッテますか〜。でも、マスメディアに関してはスタさんよりアドル・・・・・・・、あッ失礼しました。総統さまの方がうわてですよネ。でッ、色々とお聞かせいただければと・・・・。(こっちもうまくかわしましたヨ、それにしても総統さまは意外と単純だな〜)

ヒトラー: フムッ、情報の大量伝達手段のことであるな。話は違うが、あのグルジア人と余を一緒にするでないぞ。独ソ不可侵条約の件では奴の仕掛けではなく、余が奴の裏をかいたまでのこと・・・、奴より余がうわてである。では、情報伝達の話に移ろう、これは我が同胞のゲッベルス※2にやらせておったがまあ〜よい。余の哲学では情報の伝達操作は美学である。これは民衆の心を増幅させ、更に高揚させる唯一の大量洗脳手段である。日本でもこれが行われているという事か。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
相変わらずハッタリを利かすわい、マスメディアを美学と定義するとは。元々が画家を目指しておったのが影響しておるのかのう〜。んッ、建築家だったかナ?

テラダ某: そげなことはどうでもよかとですヨ(今回もあいまいな方言)スタさんは国がマスメディアをコントロールしていると言ってましたが、総統さまも同じ意見のように感じますがいかがです?

ヒトラー: 「天界」から見ていると判るが、今の日本政府はマスメディアを気にし過ぎて、ポピュリズムに落ちいっておるな。尤も、あの小泉とかいう男は、逆にTVメディアを利用してデマゴークを行い、選挙に大勝したことがあるであろう。この退廃的情報操作の元凶はマスメディア各社にある、これは余の美学に反する。我が同胞ローゼンベルグ※3も言っておる“退廃は国民を駄目にし国家は滅びる”とな。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
そうじゃのう、マスメディア各社がいい加減な情報を流すから日本では国が総務省を通して統制に入ろうとした・・・というのが当たりかも知れんわナ、スタさんは少し思い違いをしておったかのう〜。

テラダ某:
あの〜、総統さまは今「天界」と言いいましたが、スタさんと同じで、地獄ではなくて天国に居候中ですか

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
際どい質問じゃのう。アドルフは冒険主義者で口のうまい詐欺師ではあるが、いろいろと後世に貢献しておることもあるのじゃヨ。そんなこんなで霊界でも例外的に中間にいるのじゃ。じゃからして「天界」じゃナ。この中途半端な位置関係は、デリケートなアドルフにはかえって苦痛かもしれんわナ。

ヒトラー: 然様である。余の功績は、国民車としてのフォルクス・ワーゲンの開発、それに伴う自動車産業の発展、然るに高速道路アウトバーン建設、これは産業用インフラとしては現世に役立っているはずである。それに、このメディアの普及を促進させたのである。その他にもいろいろあるが、この辺にしておこう。 ※4

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
確かに、アドルフは政治・経済には無知じゃったからナ。このくらいの事はしないとナ。してからに、お前さんの国のヤスパース※5にもいろいろと書かれるのヨ。(ドイツの戦争責任問題について執筆した「責罪論」のこと)

ヒトラー: モア殿、余計なことである。それよりもメディアの話に戻ろうではないか。余が行っていたのは、国策を啓蒙する為のメディア統制だが日本は違うようであるな。余の見るところでは、日本のマスメディアは独占的な大企業になり、しかも表現・報道の自由で守られておる。言動制限・責任追及は難しいぞ。さぞ、国はやり難いであろう。それに「クロスオーナーシップ※6」がある、これでは近親関係のメディア批判は出来ないであろう。

テラダ某:  へーッ、総統さまも結構日本のことを観察しているんですネ。

ヒトラー: フムッ、嘗ての同盟国ではある。少しは気にしておるぞ。

テラダ某: それと、日本ではNHKを除いて各マスメディアではスポンサーや広告主の力関係で
発言しにくいこともあるんですヨ。出資とか広告収入を得てますから、変なことを
言って撤退でもされたら困るんで、自由にモノも言えないんでしょうけど。
これでは公平な報道が出来るわけがない。そう、思いません(怒)

ヒトラー: その他に、企業と資本が影響力を増し、エコノミストや経済人とつるみマスメディアをコントロールしておるのではないか。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
それは「四権※7」じゃ、マスメディアは今や「第四権力」じゃからの、この様な例はどこの国にもあるゾ。

ヒトラー: 何れにしても、今の日本ではこの「クロスオーナーシップ」がある限りマスメディアの中立且つ偏向の無い情報発信は見込めまい。

テラダ某: そういえば、某TV局と某新聞社とかの系列とかは確かにありますね。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
企業がコントロールする情報では、必然的に情報が偏るのはあたりまえじゃナ。まあッ、双方のお国がしたように(日・独)政府が情報統制してもそれなりに偏るし、じゃからして、ワシが前に言ったように個々でしっかりと情報を吟味せんといかんのヨ。

テラダ某: でッ、結局そこに落ち着く訳ですかい。
もうッ、これじゃ〜、ぜんぜん話が進展しませんヨ(怒)

ヒトラー: テラダ某とやらが憤慨するのも解るのであ〜る。余に対しての情報も、国のイデオロギーの違いで偏りがある。まあ〜、世紀の大犯罪人ということでは皆一致しているようだが(薄笑)。だがしかし、あのスターリンや毛沢東、そしてポルポトよりも極悪人扱いされるのはチィーッとばかり納得がいかんのである(悔し涙)。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
今の日本は、とある勢力(複数か?)がマスメディアという強大な権力を握っておるわけじゃナ。 後は何をするつもりかね・・・。企業による国民に対する洗脳は、ある意味政府のそれよりも怖いゾヨ。心して対処せられませい

テラダ某: なるほどネ〜、これ以上この問題をつついていると“鬼も蛇も両方”出てきそうですヨ。クワバラ、クワバラ。でも、何か釈然としませんネ・・・・ブツブツブツ。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
テラダ某よ、ブツブツ言ってないで、今回もそろそろお開きの時間じゃゾヨ。それはそうと、もう既に“鬼も蛇も両方”連れて来ておるゾじゃ、またな・・・・・・。

ヒトラー: Auf Wiedersehen ・・・・・・・

  <註 解>

※1.「ハイエク」
 
フリードリヒ・アウグスト・フォン・ハイエク(Friedrich Augusut Von Hayek),1899-1992
オーストリア生まれの経済学者、哲学者でオーストリア学派の代表的学者の一人。経済学、政治学、法哲学、さらには心理学までの多彩な業績を残している。その思想は、後の英国のマーガレット・サッチャーや米国のロナルド・レーガンによる新保守主義・新自由主義の精神的支柱となった。また、ノーベル賞経済学賞を1974年に受賞。1944年に発表した「隷属への道(The road to serfdom)」では社会主義、共産主義、ファシズム、ナチズムが同根の集産主義であると批判。当時、ベストセラーとなっている。

※2.「ゲッベルス」
パウル・ヨーゼフ・ゲッベルス(Paul Joseph Goebbels), 1897-1945
ドイツの政治家で文学者、政権を取ったナチ党の国民啓蒙・宣伝大臣。「プロパガンダの天才」「小さなドクトル」と云われヒトラー政権掌握と第三帝国体制維持にその才能を発揮、ヒトラーの意思により第三帝国首相になるが、直後自決した。

※3.「ローゼンベルグ」
アルフレート・ローゼンベルグ(Alfred Rosenberg),1893-1946
ヒトラーの「我が闘争」につぐナチスの重要テキスト「二十世紀の神話」の著者。この著作はナチスの存在理由の証明書のような書物だが、ヒトラーに与えた影響は計り知れないものがある。「我が闘争」の東方への膨張を述べた一節はこのローゼンベルグと地政学者ハウスホッファーの説の引き写しである。また、今世紀最大の偽書「シオンの議定書」の作者もローゼンベルグとされている。

※4.「参 考」
ヒトラーは政治・経済には才能は無かったが、当時の先端メディアであったラジオ、テレビ、映画等を駆使してプロパガンンダを行うなど、メディアの効用を重要視していた。情報を早く伝えるためにラジオを安価で普及させた。また、当時閉鎖的な環境に置かれていた女性に対して、ナチス女性団(NSF)やナチス女子団(BDN)を組織させ、女性の心身の発達を促進させる活動を行っている。これは「健全な民族の未来は健全な女性にある」というナチスの思想から来たものだが、結果的にこれが「女性に社会進出の自覚を促す」きっかけとなる(これは、70年代、米国のウーマン・リブ運動の先駆けとなり、少なからず影響を与えている)。ドイツ国民の健康を守ることにも関心を持ち、世界に先駆け食品の安全基準を設けたり、アスベスト等の有害物使用制限を行い禁酒禁煙を熱心に国民に訴えている。このため現ドイツでは、政府による過度の健康問題への介入や禁酒禁煙運動をナチズムを彷彿とさせるとして敬遠する傾向にあり、なんとも皮肉な状況である。その他、以外なことにサラリーマンにお馴染みの「源泉徴収」制度はナチスが始めたもので、徴収効率の高さから戦後多くの国で行われている(日本では1940年から)。

※5.「ヤスパース」
カール・テオドール・ヤスパース(Karl Theodor Jaspers)1883-1969
ドイツの精神科医、哲学者。実存主義の第一人者で精神医学、神学、哲学にかなりの影響を与えた。主著書は多いが「精神病理学総論」、「哲学」、「責罪論」等々。彼は時期により精神病理学者、哲学者、政治評論家として活動した。ドイツのハイデルバルク大学教授時にナチスが台頭、彼の妻がユダヤ人であったこととナチに対する反抗で大学を追われる。妻の強制収容所行きについては頑強に阻止していたが、大戦後期に追い詰められ、もはやこれまでかのところで進行してきた米軍に助けられる。彼は「自国の政府に殺される前に敵国の軍隊に救われた」と述壊。この経験から後にドイツ全般の戦争責任について「責罪論」を著す、これを巡って裏切り者と非難され、ドイツに失望。スイスへ移住する。

※6.「クロスオーナーシップ」
放送業に対し新聞社が資本を入れる等、特定の資本が多数のメディアを影響下に置くことを言う。先進国では日本のみが認められている。マスメディア集中排除の原則からは、新聞社と放送局等メディア間は距離を持つべきとされているが日本では、初めに開局した民放TVである「日本テレビ」が「読売新聞」の支配下にあり、経営・放送面等で新聞社の意向が強く反映されている。これは他民放と他大手新聞社も同様である。このためメデ゙ィアの独立性が損なわれ公平・中立な立場での情報が出しにくい状況にある(上下関係により新聞の腐敗、TVの腐敗を報道しない等、情報操作の原因)。

※7.「四 権」
立法、行政、司法、報道、または政治、行政、経済、報道の4者権力の総称。「鉄のスクエア」等と呼ばれ世界の先進各国に存在する。報道に関しては「第四権力」と言われている。
   
   
アドルフは語る・・・・。

Back Number ⇒|08.1.1607.12.1605.4.1605.3.1605.2.1605.1.1604.12.1604.11.1604.10.1604.9.1604.8.1604.7.1604.6.1604.5.16