<放談2月>
軍事思想家“クラウゼヴィッツ”の夢
本日のテラダ某、Honky近くの喫茶店「R」にて、何やら原稿書きに忙しそうです。そういえば最近、某月刊誌「S」誌の連載(バレバレ)も抱えているようで、現場と執筆に追われているらしく、ほら、ウトウトし始めたようですよ・・・・・。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア) 
(ポンッ)よう、テラダ某。何やらお疲れのようだな。

テラダ某: ありゃ、トマスおじさん。こんちわ・・・・・って、エッとワタシいま何してたんでしたっけ??

トマスおじさん:
(トマス・H・モア) 
居眠りの真っ最中じゃよ。ワシらは夢と現を行き来しておるから、どこにでも出て行けるんだよ。お休みの邪魔をするつもりは無いのだが、お前さんに一言言いたいという御仁がおってな、連れてきたというわけじゃ。

テラダ某: 御仁って、また大そうな・・・・・(薄笑)。どこぞの御仁なんですかぁ

 
クラウゼヴィッツ:




テラダ某:




クラウゼヴィッツ:
不遜な奴め、私の名を勝手に使いおって。お前がその原稿に書いておったクラウゼヴィッツだ。



ウヘッ タイミング良過ぎますよ。「戦争論」の大先生じゃないですか。その大先生が私に御用とは??



私の理論をおちょくりおって(怒)。大体お前ごときが口にするようなカルい理論ではなくて、もっと高尚な・・・・・。





テラダ某: いやいや、クラウゼヴィッツ大先生。先生の戦争論なんて、よほどマニアックな研究室でもなければ、今頃、旧態依然の理論に誰も見向きもしないところで、ワタシが名前を出して差し上げたのですよ。あなたの戦争理論ではもはや戦えない世界になってるんですから。別に感謝はいりませんが、そんな怒らなくても宜しいのでは・・・・・。

クラウゼヴィッツ: 旧態依然だと(ますます怒)。私の理論を正確に理解できないお前たちがアホなくせに あのヒトラーさえも、最後の最後で見誤りおった。モスクワへ一直線に侵攻すれば良かったものを、戦争経済に固執するあまり、ウクライナやコーカサスの攻略を優先させ、モスクワ攻略を後回しにしたあげくが、冬将軍にやられおった。私の理論どおりにやっておれば、いま、この世はまったく違った世界になっていただろうに。

テラダ某: ヒトラーの独裁世界を肯定するんですか 悪夢の世界ですよ??

クラウゼヴィッツ: それは、ものの例えじゃ。あのチビな悪魔を擁護する気はさらさらない。お前こそなぜいまごろ戦争論なぞ持ち出したんだ。

テラダ某: いやね。いまこのカブキ町がサバイバル戦争状態なワケですよ。お上と無法な輩との戦いが、ある種「聖戦」(もちろん、皮肉)の名を借りて、始まっているのですよ。そんなことを考えていたら、昔に読んだ・・・おっと失礼(笑)、先生の戦争論の名言「戦争とは他の手段をもってする政策の継続である」ってのを思い出しちゃったんです。まさしくそんな状態だな、と。

クラウゼヴィッツ: さっきは旧態依然などとぬかしておったくせに、よく言うわ。

テラダ某: まぁ、名言は名言として利用価値があるということで・・・・・。他にもフンフンと頷けるお言葉もありますよ。「征服者はいつも平和愛好者である。抵抗されずに国を乗っ取りたいのだから。」なんてくだりなんぞ、歴史上の独裁者たち、みんなに当てはまりますよ。でも自ら陣頭指揮を振る我が石原都知事殿は、立派 自分の手は汚さず、高みの見物を決め込む輩が多い中では出色の人物ですな。

クラウゼヴィッツ: その出色の人物が出した結果が、サバイバル戦争なのか 戦争の基本は「相手の重心」を攻めることだが、お前のいるカブキ町は、そんな象徴的な場所なのか

テラダ某: そうですとも 言ってみれば日本の接客商売や風俗商売の総本山みたいな街ですからね。ここを叩けば、すぐにでも日本中が制圧できるってもんです。ここまでのお上の基本戦略はご名答。これからどんな戦術で、違法・悪徳な商売を浄化するのか、お手並み拝見というところです。

クラウゼヴィッツ: ほぉ・・・、お前はそこで、自分を守れるのかね

テラダ某: 大先生だって言ってるじゃないですか。防御は攻撃よりも有利であるって。つまり私は、戦える・・・・・というより戦いに巻き込まれない正しい商売のやり方で、防御線をすでに張ってあるんですよ。最初から攻められる筋合いがないんですから、それに勝る防御策は無いでしょう(高笑)。

クラウゼヴィッツ: なんだ、お前。私の理論をけなしているのか、うまく利用しているのか。まったく食えない奴だな。よくトマス翁もこんな奴とお付き合いなさるもんだ。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア) 
ま、ま、そう、ふくれるなよ。クラさん。コヤツもいろいろ苦労しているんだ。こいつの泣き笑いを見るのが、ワシの目下の楽しみでな。たまたまコヤツが居眠りしていたんで、ちょっと入り込んでみて、夢の中で何を言うか、ちょっと聞いてみたかったのじゃが・・・・・コヤツ、寝てても起きてても、言うことは同じじゃ。全くもって頑固なヤツだよ。

テラダ某: う〜んっ、と。おいおい冗談じゃない。トマスおじさんも、ちょこっと名前を出しただけで、クラウゼヴィッツなんか夢に連れて来ないでくれよな。普通の人は知らないよ、そんな人。いまの日本で知ってるのは、よっぽどの軍事マニアか戦争オタクだって(失礼)。さてと、店に戻ってステージのリハーサルだ・・・・・。

トマスおじさん:
(トマス・H・モア)
(小声で)やつはお目覚めのようじゃ。ささ、ワシらも退散するとしよう・・・・・。


   
「軍事思想家“クラウゼヴィッツ”の夢」・・・・・おしまい。

Back Number ⇒|05.1.1604.12.1604.11.1604.10.1604.9.1604.8.1604.7.1604.6.1604.5.16